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アドバイザーはロボット ・・・金融界でのAI(人工知能)活用

近年、「AI(人工知能)」が大きな注目を集めています。コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進む中、これまで人間にしかできないと思われていた仕事が、ロボットなどの機械に代わられようとしています。

私たちの身近なところでも、自動運転のシムテムを搭載した車や ”ルンバ” などのお掃除ロボット、またコールセンターではオペレーターのサポートシステムを担い、医療現場では病気を発見できるサービスまでも生まれています。

そんなAIが投資の世界でも急拡大しています。

日本でも数年前から、AIが銘柄を選択する投資信託の運用が始まりました。機械受注や有効求人倍率といった経済指標、売買高など、市場に影響を与えるデータ、ニュースや有価証券報告書、ネットの書き込みなど、大量のデータから特定の銘柄のポジティブ度とネガティブ度を点数化し、ポジティブ度の点数が高い銘柄の購入を進める、というように様々なビッグデータをAIで分析し運用する仕組みです。

AIで運用する投資信託が増えていくと従来のファンドマネージャーの数は減少していくのかもしれません。また個人投資家向けのサービスも続々と登場しています。

代表的なサービスに、AIが資産運用の金融商品を組み合わせてポートフォリオを取り決めてくれる「ロボアドバイザー」です。楽天証券は16年7月から投資一任型運用サービス「楽ラップ」を発売しました。

「初対面で人の性格を見分けることが得意ですか?」「臨時収入100万円が入ったらどう使いますか?」などの質問に答えると、その人に合った最適な金融商品のポートフォリオが提案されます。診断自体は無料なので気軽に試してみることができます。

またマネックス証券の「ON COMPASS」でも簡単な質問に答えるだけで、自動で資産運用計画が作成され、画面上で様々なシミュレーションを簡単に作り確認することができます。これからは金融機関の窓口のように、ロボアドバイザーが私たちの資産形成を考える際の手助けになりそうです。

そして、これからもっと本格的にAI化の波が日本の金融界に押し寄せてくることは間違いないと思います。

金融庁は長年、「貯蓄から投資へ」「個人の資産形成」と旗を振り続けていますが、AIはその一助となれるのでしょうか。今後の展開が楽しみです。