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夏に知っておきたい「クーラー病」

本格的な暑さが近づくにつれ、熱中症への不安は高まるかと思います。2018年度の夏は、日本の観測史上最高気温(埼玉県熊谷で41.1℃)を更新したことや、今年の5月に北海道が5月度観測史上初めて35℃以上を記録した猛暑日となるなど、地球温暖化を改めて感じさせられます。

 

夏の気温上昇にはクールビズの実施や帽子の着用・こまめな水分補給、日中の行動を避けるなど様々な対策がありますが、夏を快適に生活するためにはクーラーの使用が不可欠です。しかし過度なクーラーの利用は「クーラー病」を引き起こすと言われています。さらに暑くなることが予想される今から、あらかじめクーラー病について知っておきましょう。

 

人間の身体は夏になると熱を逃しやすい体質に変化します。しかしその体質はクーラーの効いた部屋にいても同じ役割をするため、体内に必要な熱も逃してしまい、身体の冷えをもたらします。屋外との激しい温度差により自律神経のバランスが崩れ、身体の抵抗力が弱くなります。それらが起因して倦怠感、食欲不振、頭痛、腹痛、下痢、神経痛、生理不順など体調を崩すことをクーラー病と呼ばれています。

 

クーラー病の対策としては、生活の見直しが大前提にあります。クーラーを使う際、外気温との差が5~7度以内になるように設定し、寒いと感じない温度を基本として体を冷やし過ぎないようにしましょう。また冷風を身体に直接当てると、実際の温度よりも低く感じやすいので、吹き出し口の向きを調整しましょう。

 

食事の面でも対策が挙げられます。クーラーの効いた室内では冷たい物を食べると、身体の内外から冷やすことになりますので注意が必要です。その時に役立つ食べ物が冷え性対策に効果的な「温性食物」です。温性食物にはショウガやタマネギ、カボチャ、チーズ、鶏肉の他、コショウやトウガラシなど香味料も。食べ物からも意識することで、体内からクーラー病を対策できます。

 

一日中冷房の効いた室内にいるのでなく、時々外へ出て運動することも大事です。体温調整機能を正常に働かせる上に、少し歩くだけでも血行が良くなるので、足先から冷えを防止することができます。

そして入浴についても、健康や美容には38~39℃の半身浴、冷え対策にはお湯の温度を39~42℃とした半身浴が適切だと言われています。全身浴だと血管や心臓に負担をかけてしまい、身体の弱い高齢者や子どもには注意が必要です。

 

これからさらに高い気温が予想されますが、クーラーだけに頼らない過ごし方を意識しましょう。

 

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