公的保障 ~健康寿命を延ばしましょう~
日本では、保険証を提示すれば
いつでもどこでも必要な医療サービスが受けられます。
当たり前のように思えて実は世界的にも評価されている
この制度は「国民皆保険制度」と呼ばれています。
子どもが生まれたら扶養家族の保険に加入し、
働くようになったらその人の職域保険に加入、
そして退職をすれば国民健康保険、
75歳になってからは後期高齢者医療制度に加入する
というように日本で生まれ、生涯を日本で過ごせば、
子どもから老人になるまで常に何らかの
公的医療保険に加入していることになります。
こちらに加入していることにより、定期的な健康診断や
指定された予防接種を助成されて受けられます。
例えば、子どもが乳児のときには
毎月のように予防接種を受けにいかないといけません。
その際は母子健康手帳についた
接種券を出すことで無料で受けられます。
弊社がある名古屋市では、
18歳まで医療費の自己負担額がありません。
さらに高レベルの医療技術や医療サービスの向上もあり、
国によって進められた国民皆保険制度は「長寿国日本」を
作り上げた大きな施策だったのではないでしょうか。
そんな世界に誇れる国民皆保険制度も危うくなっています。
要因としては、高齢化の進展による医療費の急激な増加と
健康保険制度を支える現役世代の負担が
限界に近づいていることです。
この制度を守るためには、
簡単に言うと、支出を減らし、収入を増やすことです。
国や医療機関それぞれで診療報酬の見直しをしたり、
電子カルテやオンライン診療の導入で医療の効率化をしたり
ということが勧められています。
では私たち個々でできることは何かないでしょうか。
それは健康寿命を延ばすことです。
健康診断をきちんと受け、
普段の生活から予防に努めることが
持続可能な社会保障を実現することにも繋がります。
自分の健康は家族や会社のためであり、
ひいては国民皆保険制度の維持にも繋がることを改めて自覚し、
日々を過ごしていく必要性があるのではないでしょうか。