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コラム

物価が上昇すると、どうなるのか?

≪身近な物価の動き≫

私たちが普段購入しているモノや、利用しているサービスの価格が上昇する現象を「インフレ」(インフレーション)と言います。

インフレになると、以前より多くのお金を払わなければ同じモノが買えなくなり、それだけお金の価値が下がることになります。

まずは、テーマパークのチケット価格の推移を例に、日本のインフレを分かりやすくご説明いたします。

表.テーマパークのチケット価格の推移

1983年 3900円
1987年 4200円
1989年 4400円
1992年 4800円
1996年 5100円
2001年 5500円
2006年 5800円
2011年 6200円
2014年 6400円
2016年 7400円
2020年 8200円

1983年(開園当時)には3,900円だったチケットも、現在2020年にはその2倍にもなっています。1983年のオープン以来ずっとチケットの価格は上昇し続けています。

また、このことから、昔より物価が顕著に上昇しており、インフレとなっていることが分かります。

テーマパークのチケット価格だけが特別ということではなく、私たち消費者の生活全般の縮図としてとらえることができます。

 

≪物価の上昇によるお金の価値の低下≫

物価上昇が進行しているということは、同じ金額で買えるモノの量が減ってしまうため、 実質的にお金の価値が減少したことになります。

もし年率2%で物価上昇が進むと、円で保有した場合、現在1,000万円のお金の価値は5年後には906万円相当、10年後には820万円相当になります。

 

≪インフレに対応するには≫

インフレに対応策に1つとして、「現金ではなく、モノで持つこと」が挙げられます。保存ができるのであれば食品でもかまいませんし、金のような貴金属やマンションのような不動産でもかまいません。また、株式や債券などの金融資産も一種のモノと考えることもできます。

新型コロナの終息時期は見通せませんが、少なくとも終息するまでの期間はデフレが続くことが予想されます。さらに、終息後は抑制された経済活動による反動から、再びインフレとなる可能性があることを、留意しておく必要があります。

インフレもデフレも、いつ始まって、いつまで続くかということは予測することができません。そのため、資産を守るしくみの対策を立てておくことが必要です。

 

現金で保有した場合や、銀行に預けていた場合でも、金利が低くお金は増えません。さらに10年後、20年後も保有しているとさらにお金の価値を下げる可能性があります。

日本における家計金融資産の割合は、現金・預金が5割以上となっています。

しかし、今の時代は、長期でお金を貯める場合、現金・預金で保有することより、確定拠出年金(iDeCo)、株式、少額投資非課税制度・投資信託・保険・株式などで資産を保有し、育てていくことが必要となります。