感染症対策!入浴により免疫力がアップ?
12月に入り、いっそうと寒くなりました。
コロナ感染拡大も引き続き懸念されていますね。
さて、入浴には、免疫をアップする効果があることは知っていますか?
シャワーだけでなく、お風呂に浸かることで得られる効果をご説明します。
・温熱効果
お風呂に10分浸かると、人の体温は1℃上がり、体温が1℃上がると免疫力が5倍~6倍にアップするそうです。(現代人は、運動不足や冷たい飲み物の飲みすぎで50年前の平均体温より0.6℃以上低くなっています。)
血のめぐりがよくなることで、酸素や栄養を含んだ新鮮な血液が全身をかけめぐり、血液中の老廃物や二酸化炭素が運び去られます。
つまり、老廃物でいっぱいのドロドロ血液がサラサラに変わる体内変化が起きるのです。これは、全身浴でじっくり温めるからこそ起こる現象で、シャワーだけでは効果が下がります。
また、お風呂に浸かって汗をかくことで、体内に溜まった毒を排出するデトックス効果を得ることができます。さらには、自律神経の乱れを整え、心身を安定させる効果、つまりはストレス発散効果もあるようです。
・静水圧効果
ぬるめのお風呂につかると、溜息のように「ふぅ〜」と言ってしまいますよね。これは、お腹やお尻が水圧で縮む静水圧によるものです。
静水圧作用とは、体に水圧がかかったとき、体の表面だけでなく、皮膚の下の血管などにまで大きな圧力が加わり、その圧力で、手足にたまった血液が押し戻されて心臓の働きが活発になる作用のことです。
血液やリンパの流れを良くするマッサージ効果があり、むくみ解消にも効果的です。
・浮力効果
水の中では浮力がかかり、体重が軽く感じられます。首までお湯に浸かった場合、お湯の中での体重は、約10分の1です。これによって、全身を支えていた関節や筋肉が重みから解放され、全身がゆったりとリラックスした状態になります。
以上のように、入浴には科学的な効果があります。
では次に、入浴の効果を最大限引き出すポイントをお伝えします。
【効果的な入浴の仕方】
○眠る2時間前
ぐっすり安眠をするには、布団に入る2時間前を目安にお風呂に入ります。
ぬるめのお湯に、ゆっくりつかると、副交感神経が優位になり、気分がリラックスします。お風呂上がりの汗やほてりが引いてきた頃に、布団に入るとぐっする眠ることができます。
○顔が汗ばんできたら、湯船を上がる
湯船に入って顔が汗ばんできたら、体が十分に温まったサインです。
40℃前後の湯ならば10〜15分、42℃の湯なら10分以内。それ以上頑張ろうとすると、体に負担をかけてしまうこともあります。汗ばんだタイミングで、お風呂を上がるか、体を洗うなどしてクールダウンしましょう。
○肩まで浸かる全身浴で元気回復
温熱効果や静水圧効果を期待するなら、肩までしっかり湯に浸かりましょう。
ただし、急に湯船に入らず、十分なかけ湯で体を慣らしてから入浴することがポイントです。
(全身浴は胸に水圧がかかるため、心臓や呼吸器の疾患がある方は主治医に相談が必要です)
【注意】水分補給はしっかりと!
入浴で失われる水分は約800mlにもなります。
自覚がないとしても、体から水分はどんどん失われています。入浴後ももちろんですが、入浴前にもコップ一杯程度の水分補給をすることが大切です。少しずつゆっくり飲むことがポイントです。
また、お風呂上がりのビールの一気飲みは危険です。ビールには利尿効果があるため、水分補給どころか脱水を引き起こしてしまうこともあります。お風呂上がりのビールを飲むなら、水やイオン飲料と一緒にとるようにしましょう。