あなたも隠れ糖尿病かも…
みなさんは、糖尿病はメタボや肥満だけが原因と思っていませんか?
糖尿病の原因は肥満やメタボだと思われることも多いですが、日本人の場合、糖尿病を発病した人のうち、約60%の方がメタボではありません。
令和元年の国民健康・栄養調査によると、日本には、糖尿病が強く疑われる人が約890万人、糖尿病の可能性を否定できない人を合わせると約 2,210万人もいると推定されています。
欧米人に比べて日本人は糖尿病になりやすい体質の人が多いのです。両親が糖尿病の場合、その子供は75%以上の確率で、片親が糖尿病の場合でも25%以上の確率で発症するそうです。
では、糖尿病はどのようなきっかけで発病するのでしょうか?
肥満やメタボの場合、脂肪細胞からインスリンの働きを低下させる物質が分泌されることが大きな要因です。
一方、糖尿病になりやすい体質の人の場合では、食生活の乱れや運動不足、ストレスといった環境要因が加わることで発症します。
日本人がなりやすいと言われる糖尿病を予防するためにも普段から生活習慣を意識して過ごすことが大切です。若い方でも普段の生活習慣から予防しておきましょう。
【糖尿病を予防するための生活習慣のキホン】
・朝食を抜かない
朝食を抜いたりして空腹時間が長くなると、 食後血糖値が急上昇します。
このときインスリンも大量に分泌されるので、インスリンを分泌 する膵臓に大きな負担をかけることになり、インスリン自体の働きも低下してしまいます。
・腹八分目ではなく「腹七分目」を守る
食べ過ぎたり、だらだらと食べ続けたりすると、 常に血糖値が高い状態でキープされてしまいます。よく腹八分目と言われますが、「腹七分目」程度が理想的です。もちろん食品のバランスがよいこと が大前提です。
食べ過ぎを防ぐには、よく噛むように心がけることが大切です。
・食物繊維の多いものから食べる
食物繊維を多く含む食品を先に食べると、血糖値の上昇がゆるやかになり、さらに脂肪の吸収も遅くなります。さらに、お腹が膨れるため、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
野菜は、茹でることでカサが減るため、生で食べるよりも、たくさんの食物繊維が摂れます。
・食後に体を動かす
血糖値がピークを迎えるのは、食事をし始めて30分~1時間後程度です。
このタイミングで運動をすると、糖が筋肉を動 かすエネルギーとして使われるため、食後の血糖値の上昇を抑えることができます。
ウォーキングを1日合計30分以上、週に3日以上行えば、インスリンの働きが活発になります。
また、食後にすぐ後片付けしたり掃除するなど、立つ時間を長くするだけでも、血糖値の急上昇を抑える効果があります。
まずは、自分自身の生活を振り返り、これらのキホンができているかチェックしてみましょう。そして、改善点がある場合は、無理のない範囲で、自分ができそうなものから着実にに取り組むようにしましょう。