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シニアの働き方改革 ~年金保険料はいつまで納付する?

日本の定年といえば「60歳」をイメージする方が多いと思います。しかし、寿命が長くなり、また保険制度の負担を軽減するためなどもあり、シニアが長く働ける環境づくりを国は進めています。

現在の法律では、60歳から65歳までは就業を希望した場合、会社は雇用する義務があります。

しかし、今後は希望する高齢者が70歳まで働けるように国は推し進めています。60歳で定年退職した後に再び働くことで、厚生年金保険料を長く払えば、将来もらえる年金額が増えます。

では、厚生年金の保険料はいつまで払い、何歳から年金を受け取れるのかご存知でしょうか?将来の働き方や資金計画を考えるうえで、年齢上限などはぜひ知っておきたいことです。

■70歳以降も厚生年金に加入できる!?

厚生年金の上限が以前は「65歳になるまで」でした。しかし制度改正により2002年度からは「70歳になるまで」に延びています。

そして今後はさらに、70歳以降への延長が検討されています。現在の高齢者就業率は60~64歳で69%、65~69歳は47%、70~74歳も30%に達します。政府は国をあげてシニア就労を後押しする方向にあります。

では、何歳から年金を受け取れるのでしょうか。

まず、何歳まで働くかにかかわらず年金をもらい始めるのは原則として65歳からです。年金額はそれまでに支払った保険料をベースに計算されます。

しかし厚生年金のうち基礎年金部分は60歳時点で期間が終わる仕組みのため、それまでと同様に働いていても年金額の増え方は緩やかになります。

65歳になった後もさらに働く場合は、保険料を払いながら、同時に年金も受け取ることになります。

仮に70歳になるまで働く場合は、まず65歳から年金をもらい始め、同じ年金額がしばらく続きます。

そして70歳でリタイアすると、それまでの5年間に払った保険料分が年金額に上乗せされます。

結果、長く働いたおかげで70歳以降の生活資金に余裕が生まれます。

ただここでひとつ確認しておきたいことは、「65歳以降も保険料を払っているのだから年金額も65歳から増えるはず」と勘違いをしがちですが、「増額をされるのは、あくまで退職した後に反映される」ということです。

■働くシニアの配偶者はここが注意!

専業主婦などシニアで働く人の配偶者が知っておきたいポイントもあります。

一般に夫が厚生年金の加入者だと妻は「第3号被保険者」となり、原則60歳になるまで保険料負担なしで基礎年金を65歳から受け取れます。ただ、妻が年下で夫より5歳超若いという場合は保険料の面で気を付けたい点があります。

年金制度では「夫が65歳になった時点」で妻は第3号被保険者ではなくなります。

例えば妻が57歳のときに夫が65歳になると妻は第3号から第1号被保険者に種別が変わります。

そうなると新たに自分の国民年金保険料を納める必要が生じます。この例だと60歳になるまでの3年間が対象です。その間保険料を払わないと、その分の年金は少なくなります。

私たちの老後生活の柱となる公的年金。

何となくではなく、しっかり把握して加入したいものです。

そして60歳からの働き方を検討するためにも、この機会にライフプランニングを考えてみてはいかがでしょうか?