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コラム

世界に誇る「和食文化」― 豊かな長寿ニッポンへの挑戦

日本は「課題先進国」と評されています。世界の中で先んじて人口減少、少子高齢化とそれに伴う生産年齢人口の減少、都市部への人口集中が進むなど、様々な課題が顕在化しています。日本がこれら社会課題にどのような対策を講じていき、解決策を見出すのかを世界が注目しています。

また、現在はまだ高齢化率が低い国にとって、今後成熟していく過程で参考になるのは間違いありません。

 

今回は世界中で長寿化が進む中、諸外国から注目されている、長寿と健康寿命の向上をもたらす「和食文化」にスポットを充ててみます。

和食は、そのバランスの良い食事内容と幅広い食材からなる食文化であり、日本人の長寿と健康の秘訣と言われています。旬の食材を摂ることで、豊富な栄養素を効果的に摂取でき、体調を整える効果があります。

和食は主に魚、大豆、野菜などの植物性食品を中心に置いており、これが心臓病や高血圧などの生活習慣病の予防となります。魚に含まれる豊富な不飽和脂肪酸は、動脈硬化を予防し、心臓の健康を助けます。

大豆製品は良質なタンパク質や食物繊維を含み、野菜の抗酸化物質は老化の進行を緩和します。

納豆や味噌、漬物などの発酵食品は腸内環境を整え、免疫力を向上させ、消化器系の健康をサポートします。この腸内環境は全身の健康に密接に関係し、長寿と健康寿命の向上に大きく貢献しているのです。

そして和食は食材の組合せだけでなく、食事の際のマナーや心掛けを大切にしています。食べることは単なる栄養補給だけでなく、心と体を満たす大切な行為なのです。

和食のバランスの取れた食事習慣は、豊かな栄養と心身の健康を促進します。

「和食文化」とは、私たち現代人が長寿社会を健やかに生きるために先代の日本人が長い歴史の中で遺してくれた宝だと思います。

みなさんも和食の魅力の新たな発見をしてみてください。