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意外と知られていない?給与から引かれる控除とは?

給与からは、控除という名目で、「社会保険」と「税金」が差し引かれています。これらの社会保険や税金について、名前は知っていても内容についてははよく分からないという方も多いではないでしょうか?給料から控除されるのは、主に「4つの社会保険料と2つの税金」です。

【給与から天引きされる社会保険料】

まずは、給料から天引きされる保険料についてご説明します。給与から天引きされる社会保険料には、4つあります。

〇健康保険料

労災保険の給付対象にならない怪我や病気、死亡や出産に対して保険給付と受け取ることができる公的医療保険です。保険料は、給与(標準報酬月額)に保険料率を掛けて計算し、その金額を会社と半額ずつ負担します。(料率は保険組合により異なりますが、5%~10%程度)※「標準報酬月額」とは、実際の1カ月の総支給額(賞与などを除く額面金額)を区切りの良い幅で区分した額。(例:実際の報酬が19万5000円~21万円の場合、標準報酬月額は20万円となります)

〇介護保険料

寝たきりや認知症などで介護が必要になった際、必要な給付を受けるための保険です。40歳以上に加入義務があり、健康保険と一緒に納めます。保険料は、給与(標準報酬月額)に保険料率を掛けて計算され、会社と従業員が半分ずつ負担します。給与明細では、このうち従業員負担が控除されています。(料率は組合により異なります)

〇厚生年金保険料

将来年金を受け取るために払う掛け金です。保険料は会社と半額ずつ負担します。保険料は、給与(標準報酬月額)に保険料率を掛けて計算され、会社も同額を負担します。この金額には、国民年金分も含まれます。

〇雇用保険料

失業したときに失業給付などを受けるための保険です。保険料は、給与(標準報酬月額)に保険料率を掛けて計算されます。農林水産、酒造、建築など事業によっても保険料率が異なります。

 

【給与から天引きされる税金】

給与から天引きされる税金には、国に治める所得税や、住んでいる自治体に治める住民税があります。

〇所得税

給料から、非課税となる諸手当を除いた部分にかかる税金です。所得税は年収が高いほど税率も高くなる累進課税方式です。そのため、月々の支給額によって金額が変動します。そして、所得税は毎月の給料支払い時に、源泉徴収で一旦天引きされます。しかし、年末調整や確定申告で1年分の正確な税額を算出した後、精算され、支払った所得税の一部が返ってくる場合もあります。

〇住民税

住んでいる都道府県・市町村などに納める税金です。前年の年収によって金額が決まり、翌年の6月から12ヶ月の均等割で支払う仕組みです。(税率は地域によって異なりますが、およそ10%程度)

そのほか、会社によっては労働組合費や退職金の積み立て金、社宅の家賃なども引かれる場合があります。

 

給料日に受取る給与について、普段は入金される金額のみを意識している方も多いかもしれません。しかし、給与明細には、日々の仕事の成果から、退職後の暮らしに影響する年金についてまで、人生における様々なお金に関する情報が記載されています。

医療費を一定額以上支払った年や、初めて住宅ローンを借り入れた年に、確定申告で税の軽減を受ける場合は、年末調整の時に会社から受け取る源泉徴収票が必要です。しかし、場合によっては、給与明細で一部代用できることもあります。

あるいは、賃貸の部屋を借りるときやマイホームを購入してローンを組むときに、審査のために給与明細を提出することもあります。

毎年支払う税金から将来の年金受給についてまで、幅広く把握しておくためにも、毎月のお給料の内容をしっかり理解しておきましょう。