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人生100年時代、備えておくべきものとは? 

「平均寿命」ではなく「健康寿命」に注目

昨今、「人生100年時代」という言葉をよく耳にする方も多いのではないでしょうか。

 

100年時代とはいっても、生きている期間を元気に過ごせるとは限りません。寿命には、平均寿命と健康寿命というものがあります。

 

生まれてから死ぬまでの年齢を指す「平均寿命」は、2016年時点で男性81歳、女性87歳です。

一方、介護など受けずに自立した生活を送ることのできる年齢を指す「健康寿命」は男性72.14歳、女性74.79歳です(厚生労働省より)。

 

つまり、男性の「平均寿命」は81歳ですが、健康でいられるのは平均で72歳までです。女性なら87歳まで生きる一方で健康寿命は約75歳までと、平均寿命から健康寿命を引いた年数は10年程度に及び、その間、医療や介護のサービスを受けることを考える必要があるといえます。

 

今後も増加が続く日本の医療費。将来の自己負担率が上昇する可能性も

日本では高齢化が進んでいます。つまり、医療や介護のサービスを利用する人口は増える一方で、それを支える世代が細る大きい構造的な問題を抱えています。

このような状況を考えると、日本は医療費の自己負担を、増やさざるをえなくなる可能性が十分にあります。今の若者世代が高齢者になる頃には、思わぬ負担水準になっている可能性もあります。

 

自分で何に備えれば良いか?

「将来の病気に備えましょう」と言われても、一般的には、「そんなには…」や「自分は大丈夫」と小さくとらえてしまうこともあるかと思います。

そのうえ、勧められた時には、「今は必要ないよ」と、考える方が多いのではないでしょうか。

 

「保険」の価値は、事前に感じにくく、いざ自分に必要性が降りかかってきたときに初めて価値が感じられます。

 

そのため心のどこかで「確かに備えておいた方がいいだろう」とは思っていても、普段の日常では、なかなか真剣に考えにくいものです。

また、世の中にはたくさんの種類の保険があり、どれがいいのか?無駄にはならないか?など、保険も多様多種で、見極めも難しいです。

 

「医療保険」で、考えてみると、公的保険や高額療養費制度もあるため、「自助」の医療保険はさほど必要ではないのではないか?と思われている方も多いと思います。しかし近年の医療サービスの多様化を考えると、公的な保険ではカバーできないような費用負担も増えています。

 

一般的には保険という商品は、健康に関する懸念のない時に加入することが原則となります。病気にかかりそうといった場合も、場合によっては加入できない可能性もあります。

 

今、皆さんの加入している保険はいざという時に支払われる契約内容になっているでしょうか。定期的に確認されることを、おすすめします。

 

また、将来のリスクに備えるにあたって必要な保険を選ぶことも大切ですが、保険だけで全てまかなえるわけではありません。

資産形成をする上では、目的に応じてさまざまな金融商品から自身に合ったものを選びましょう。

 

保険の選び方や資産形成の方法が分からないという方は、ファイナンシャルプランナーに相談しマネープランやライフプランを立ててみてはいかがでしょうか。